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湯山玲子presents 爆クラ 第13夜「 ルネッサーンス! でアゲアゲ」

ヨーロッバの中世、音楽は人間が神の世界を知るためのもので決して音を楽しむものではありませんでした。
なぜって、それは「世界を調律する秩序」であり、娯楽とはかけ離れたものだったからです。
しかし、ルネッサンス期、教会の力が弱まり、イタリアで商人たちが台頭し、彼らがパワーを持ってくると、その教会音楽も変化します。
俗謡なども取り入れられて、現実に人生を生きている人々たちに作用する、今のポップスに近いものとなってくるのです。
そして、これらの音楽は、英仏の百年戦争で、大陸に辺境イギリスの文化が入ってきたことも大きく関係しているというので、またしても、ン? ビートルズが頭をよぎります。

ゲストとして登場するのは、 写真界の奇才である大森克己さん。
フランスのロックバンド、マノネグラの南米ツアーに同行撮影した写真で鮮烈なデビューを飾った彼が、音楽好きということは知っていましたが、まさかルネサンス、バロック音楽にこんなにもハマっていたとは!

教養としてのクラシックではなく、ドミューンに親しんだクラブ耳を持つ人にこそ体験してほしい、この爆音音浴。生演奏がデフォルトだけれど、録音とオーディオという現代のテクノが入ってこその、音と脳と身体とのセッションを堪能して下さい。

●プログラム

・Josquin Desprez(ジョスカン・デプレ) 「 MIssa Pange Ligua ミサ・パンジェ・リングァ」 より
「Sanctus」/モテット「 Absalon fili mi 我が子アブサロムよ」
・Crement Janequin (クレマン・ジャヌカン)のシャンソン「La Guerre 戦争」「鳥の歌」
・Claudin de Sermisy(クローダン・ド・セルミジ)のシャンソン
・Roland de Lassus (Orlando di Lasso オルランド・ラッスス)「Magnum Opus Musicum 音楽作品大全」より
「Quid trepidas à 6 おまえはなぜ震えている、楽神よ」
「Ut queant laxis この不浄なる唇から、我が罪を取り除きたまえ」/「Prophetiae Sibyllaum シュビラの預言」より
「Sibylla Persica ペルシャのシュビラ」シャンソン「Bonjour mon coeur」
・William Byrd (ウィリアム・バード)「Prevent us, O Lord」「A Voluntary」/Orland Gibbons (オルランド・ギボンズ)「O clap your hands」/John Dowland(ジョン・ダウランド)「Can she excuse my wrongs」「Time stands still」
・Luzzasco Luzzaschi(ルッツァスコ・ルッツァスキ)「T’amo mia vita」
・Giulio Caccini(ジュリオ・カッチーニ)「Amarilli mia bella アマリリ麗し」
・Carlo Gesualdo(カルロ・ジェズアルド)マドリガーレ集第三巻より「Ahi, disperata mia」、第五巻より「O tenebrosso giorno」「T’amo mia vita」「聖土曜日のためのレスポンソリウム」
・Claudio Monteverdi(クラウディオ・モンテヴェルディ)マドリガーレ集第一巻より「Baci soavi e cari 甘くやさしいくちずけ」第二巻より「Ecco mormorar l’onde ここに波はつぶやき」第四巻より「Io mi son giovinetta わたしは若い乙女」第八巻より「Combattimento di Tancredi e Clorinda タンクレディとクロリンダの戦い」/
「Vespro Della Beata Vergine/ Marien-vesper (1610) 聖母マリアの夕べの祈り」より「Pulchra es」/「Selva morale e spirituale 倫理的 宗教的な森」より「Beatus vir 主を恐れるものは幸いなり」


席亭
湯山玲子(ゆやまれいこ)

著述家、ディレクター。
著作に『女ひとり寿司』(幻冬舍文庫)、『女装する女』(新潮新書)、『四十路越え!』(ワニブックス)、近著に『ビッチの触り方』(飛鳥新社)。
ジェンダー、音楽、ファッション、アート、グルメなどを、大胆に横断し、ユーモラスに分析する筆致にはファンが多い。
父君がクラシック作曲家、湯山昭という環境に育ちつつも、ハマったのはクラブミュージックで、著書『クラブカルチャー!』(毎日新聞出版局)は、クラブ文化を都市や歴史風土の観点から分析、論考を行った。
坂本龍一との対談が、雑誌『ゲーテ』、webマガジンcommmonsで連載中。
日本大学藝術学部文芸学科非常勤講師。

ゲスト
大森克己

写真家。
第9回キャノン写真新世紀でロバート・フランク賞を受賞。
主な写真集に『サルサ・ガムテープ』(1998年、リトル・モア)、『月刊さとう珠緒』(2001年 新潮社)、『encounter』(2005年、マッチアンドカンパニー)、『Cherryblossoms』(2007年、リトル・モア)、『サナヨラ』(2006年、愛育社)、『incarnation』(2010年、マッチアンドカンパニー)などの作品集を上梓。
近作に『すべては初めて起こる』(2011年、 マッアンドカンパニー)

6.27(水)
湯山玲子presents
爆クラ <第13夜>
「 ルネッサーンス! でアゲアゲ」

クラシック音楽を爆音で聴く「爆クラ」。
近年、音響派からも注目され人気の、15世紀、ルネッサンス&初期バロックの音楽を特集します。
これらの音楽の魅力を一言で言うならば、「人間、生きるだけで儲けもん!」の人間賛歌。
ゲストは、写真家の大森克己さん。
ビートルズにも通じる、メロと響きの最大級の美しさに全身全霊をアゲていきましょう。

席亭:湯山玲子
ゲスト:大森克己
開場:19:15
開演:20:00

料金:¥2,500+ドリンク代
学割:¥1,000+ドリンク代