文字サイズ: | | オリジナル

3月のある日Djリュウグウから、「旅仲間のSAMさんと共催で、東郷晶子さんを仙台に呼ぶのでタカツキも一緒にライブどう?」とお誘いの電話があったので二つ返事でOKした。

東郷晶子さんは現在は喜界島に在住するソウル・シンガーである。始めて彼女の音楽に触れたのはスイカのメンバーmcアトムと訪れた2009年の喜界島、あの日食の宵宵山の夕方だった。DJリュウグウが所属するDJ集団サンフラワーズや、各地で即興パフォーマンスを行なっているベンテンのみんなが、島に唯一あるライブハウス「サバニ」で日食祭を行ったのに彼女は出演していたのである。

彼女はアップライトのピアノ一本で、時折トークと笑いを交えながら伸びやかに歌たった、その時のサバニの景色は今でもよく覚えている。自分はブラックミュージックが好なので、旅先のこの島でソウルフルて少し憂いのあるブルージーな彼女の音楽を聞いていると、不思議な気持ちになった、ここは一体どこなのだろう?と。

実際ステージの彼女は三線などのエキゾチックな楽器や島唄のようなコブシを使って謡う歌ではなくピアノで複雑な気分になるテンションを積み上げたコードを弾きながらスティービー・ワンダーやミニー・リパートン、はっぴいえんどを唱っていた。

その日、最後に歌ったのは今回、東郷さんが出したアルバム「Home Sweet Home」にも収録されている「もしも花だったら」という歌で友人が作ったカバーソングなのだが、「花だったら、誰にも知られることのない場所で、堂々と咲いていたい」という内容の歌だ。

翌日、荒木という地区で行われた日食前夜祭でも東郷さんを見た。その日はボンベイロという人たちのファイヤーダンスがあったり東郷さんが歌ったり、旅人と地元の人が入り乱れて音頭を踊ったり素敵な夜だった。

喜界島にもあるのかどうか不勉強だが、もう少し南の沖縄などの島には「ウタキ」という人が立ちいることができない聖なる森があるという。東郷さんの「もしも花だったら」を聞くと、ウタキの森の木漏れ日をいっぱい受けて伸びやかに咲く見たことのない花の事が頭に浮かんだ。

東郷晶子さん
http://akiko-togo.com/top/

東郷晶子さんの歌唱
http://kikaijimanavi.com/simanchu/simanchu/a-tougou.shtml

2013月05月06日